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【新連載】『アイドルとおしごと』でんぱ組.inc相沢梨紗 ×サンドアートアーティスト竹谷和真

dot yell編集部
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dot yell web編集部が独占!アイドルを輝かせる“バックステージの魔法使い”達に、アイドルが直撃取材する新連載がスタート!

『アイドルとおしごと』は、現役アイドルがdot yell webのレポーターとなり、エンタメ業界の最前線で仕事をしているクリエイターやスタッフに取材をする企画です。アイドルを陰から支えているクリエイター達について、「どんなお仕事をしているのか」「仕事に対する情熱」「どうやってその職業についたのか」など、取材を通じて貴重な体験談を読者にお届けします!

第一弾はサンドアートアーティストの竹谷和真さんに、でんぱ組.incの相沢梨紗さんが直撃取材!
絶賛配信中の「ホラー」×「サンドアート」朗読劇『絵砂事』で共に作品を作り上げる二人の意外な共通点とは!?相沢さん演じる語り部AIロボットの誕生秘話も明かされます!

インタビュースタート!

相沢 改めまして、でんぱ組.incの相沢梨紗と申します。みんなからは『りさちー』と呼ばれておりますが、お好きに呼んでください!よろしくお願いします!

竹谷 サンドアートアーティストの竹谷和真です。株式会社イルカでディレクターをやっています。せっかくなので『りさちー』と呼ばせていただきます。よろしくお願いします!

相沢 私は、砂で絵を描くサンドアートというものの存在は知っていて、映像では見たことがあったのですが『絵砂事』で改めてサンドアートというものに触れる機会をいただけて、しかもホラーと合体した作品ということで、ドキドキしました!でんぱ組.incのファンの中にもサンドアートに初めて出会った方もいるでしょうし、興味を持っている方も多いと思うので、今日は色々なお話を聞かせていただいて、その謎や面白さを解き明かしていきたいと思います!よろしくお願いします!

相沢 ということで改めまして、現在は株式会社イルカに所属していらっしゃるとのことですが、お仕事の内容などを教えていただけますか?

竹谷 現在は株式会社イルカでディレクターをやらせていただいております。ディレクターといっても幅広くいろいろとやらせていただいておりまして、特に僕が所属しているアスター事業部というところは何でも屋さんみたいなところで…笑

相沢 仕事内容は無限なんですね。笑

竹谷 最近担当している仕事でいうと、AIを使ったタテ読み漫画を作ってみるというプロジェクトに参加しています。原作は別の方が担当しているのですが、僕はキャラクターデザインやネームや演出などをやらせていただいています。

相沢 すごい!AIを使うということは、ネームに沿って話が進むようにAIに色々と学習させたりしているのですか?

竹谷 キャラクターや背景の作画をAIにやらせることで、作業効率が上がるのではないか?という検証も含め、試行錯誤しながらやっている感じですね。

相沢 やっている事のジャンルがサンドアートや漫画など全然違っているんですね!

竹谷さんがサンドアートを始めた意外なキッカケとは?

相沢 竹谷さんがサンドアートに興味を持ち始めたきっかけや出会いは何だったんですか?

竹谷 長くなるのですが、元々は僕もサンドアートというものを知らなかったんです。10年以上前にお世話になったディレクターがいて、その人に誘っていただいた飲み会で出会ったのが僕のサンドアートの師匠にあたる船本さんという方でした。ただ、その時の船本さんはサンドアートアーティストではなく“女装家”として飲み会に参加していて。笑 

相沢 なるほど。笑

竹谷 船本さんを紹介していただいてお話ししてみたら、アニメーションに対する造詣が深くて、僕もアニメーションが好きという話で盛り上がりまして。そして数ヶ月か数年が経過してからFacebookで船本さんがサンドアートチームのメンバーを募集していることを知りました。“サンドアートやりたい人募集!”みたいな。

相沢 そんなに間口が広い募集だったんですね!

竹谷 その当時はイルカでプロデューサーやプロジェクトマネージャーをしていたのですが、普段からもの作りが好きだったので「自分でも何か生み出したい!」と思って応募しました。そうしたら後日、テストをしましょうと言われて。笑

相沢 テストがあるんだ。笑

竹谷 気軽に行ってみたら今からテストをやりますと言われて、基礎的なサンドアートのやり方を教えてもらってやってみたのですが、全然上手くいかなかったんです。でもなぜか合格と言われて、合格した翌日に「3ヶ月後くらいにイベントがあってそれに出てもらうから」と。笑

相沢 すごいですね…でも、それまではサンドアートやったことない状態ですもんね?

竹谷 そうです。

相沢 でもイベントに出たんですか?3ヶ月後に?

竹谷 出ました。やってやりましたよ。笑

相沢 すごい!その時はどんなイベントだったんですか?

竹谷 とある企業の周年パーティーをホテルでやるということで、そのイベントを盛り上げる出し物としてサンドアートをやりました。100人くらいはいたと思います。

相沢 結構な大舞台ですね。すごいです!

サンドアートにしかない“魅力”をご紹介!

相沢 サンドアートを初めてイベントで披露して、そこでサンドアートにしかない“生パフォーマンス”の魅力を感じたということですか?

竹谷 そうです。これはきっとりさちーにもわかってもらえる部分があると思うんですけど、レコーディングで歌を歌っている時と、ライブで歌を歌っている時って違うじゃないですか。

相沢 全然違いますね。

竹谷 サンドアートも、“生”感というか、ライブ感があるんですよね。人の前でパフォーマンスするのがサンドアートの特徴でもあるので。誰かが見ているか見ていないかもわからない“映像”というものを作ってきた身としては、目の前で感想やリアクションをもらえるというか成功しても失敗しても盛り上がる面白さみたいなものを知ってしまったんですよね。

相沢 たしかにライブは違いますよね。レコーディングは、もちろんこの曲を届ける先の人のことを考えて歌ってはいますが、自分の成長を確認したり、自分のための時間でもあって。ライブは生み出した瞬間から自分の手を離れていっちゃって怖いけど、でも観て下さっている方に一番お返しできている感じはしますよね。

竹谷 そうなんですよ!

相沢 ただ、サンドアートってその場で作ってその場で消えていっちゃうじゃないですか。先ほどやらせてもらった時も思ったんですが、普通に絵を描いたりするよりも自由がきかないなと。

竹谷 その、言うこと聞かない感じがまたいいなと思っていまして。本番に向けて何回も稽古をしていくんですけど、稽古の中でもうまくいく日とうまくいかない日があるんです。同じ絵を描いていても、全然違ったものになったり、失敗したと思ったものが上手く見えたりして。日に日に変わっていって定まらないのが面白いなと。掴んだ砂の量とか、砂を削ったときの表情が常に変わっていくので、一回きりなんですよね。同じ絵でも違った発見があって、こればデジタルでは味わえない凄さだなと思って。

相沢 世界に一つだけのものが目の前でどんどん生まれて入れ替わっていっちゃうんですよね。消しちゃう瞬間に、消しちゃうの〜!?と思って見てしまうのですが、竹谷さんは消したくないな〜って思ったりしないんですか?

竹谷 ないですね!

相沢 え〜!!

竹谷 というか、最初から消すつもりで描いているので、消したくないなとは思わないんです。でも、上手くできたら「写真に撮っておこうかな」くらいは思ったりします。笑

相沢 見返せないんだなと思っちゃいますよね。サンドアートを見ていると瞬きを忘れちゃいます。たとえ目が乾いても、いまこの一瞬たりとも見逃したくないというか。

竹谷 ありがとうございます!

サンドアートに欠かせない“砂”の秘密。

相沢 先ほど少しだけサンドアートを体験させていただいて、色々な手法があって驚いたのですが、改めてサンドアートを制作するプロセスや工程などあればぜひ教えていただきたいです!企業秘密なのかもしれないですけど!

サンドアートを初めて体験するりさちー

竹谷 企業秘密は全然ないです。笑 でもサンドアートが完成するまでは、基本的には映像制作とほぼ一緒です。まずはどういう絵を描くか決めるんですが、映像もサンドアートも絵コンテのようなものを作ります。ただ、映像はカット割りで考えますが、サンドアートは絵を繋いでいくアートなので、前の絵から次の形に繋がるように考える必要があります。連想ゲームに近い形で、図形を変えたり一部を残したまま別のものを生み出したりとか、それを全部消して全然違うものを描き始めたりとか。そこまでの作業をプランニングして絵コンテに落としていきます。あとはもう映像制作でいうところの撮影になりますね。砂で描いて、それを撮影して編集して、という感じです。

相沢 消すという動きだったり、砂を撒いたり、人の手が映って動いたりだとか、撮影といってもきっといろんな演出も含まれているわけですよね?

竹谷 そうですね。そこはアニメーションとはちょっと違う部分かもしれないですね。

相沢 ちなみに、先ほど触らせていただいたサラサラの砂はどこで手に入れることができるんですか?

竹谷 これは元々は「Amazonで買えますよ!」という笑い話だったのですが、今はもうその砂が売っていなくて、入手困難になっているのが現状です。今回の体験で使っていただいた砂は鳥取県の砂で、僕が所属しているSILTではその鳥取県の砂をなんとか補充しながら使っています。ただ、僕が家でサンドアートをする時は珊瑚礁を砕いた硅砂というものを使っています。鳥取県の砂とは全然違ってしまいますが。

相沢 鳥取県の砂の方がフワフワしてそうな感じがします。

竹谷 違いとしては、まず、硅砂は砂の色が白いです。なので、結構たくさん撒かないと黒くならなくて、茶色っぽくなっちゃうんですね。

相沢 光が透けちゃうんですね。

竹谷 そうです。なので、砂の種類によって質感も違えば、撒く量も違ったりしてきます。

相沢 砂の種類っていうのはたくさんあるんですか?

竹谷 砂の種類は結構いっぱいあって、海外のもので、色が黒めに出るものとかもあります。そういう海外の砂も含めて色々な砂を試して、最終的に船本さんが選んだのが鳥取県の砂だそうです。

相沢 今となっては貴重な砂なんですね。

竹谷 僕も自分でいろいろな砂を集めてやってみたりしたのですが、鳥取県の砂が一番良かったです。

相沢 すごいですね鳥取の砂!手に入らないと考えると余計に儚いですね。

竹谷 そうですね…。

相沢 先ほどは砂の他にトレス台のようなものやガラスの板などを使っていらっしゃいましたが、その他に欠かせないツールみたいなものはありますか?

りさちーが描いた猫ちゃん

竹谷 基本的には手指で描くものなのでそれ以外は使っていないんですけど、仕事内容によっては何かを模写する時もありまして、ミリ単位で砂を動かさなきゃいけない時なんかは、筆や竹串の先を使ってやったりすることもあります。

相沢 サンドアートをしてらっしゃる方々の動画を拝見したんですが、写真なんじゃないかと思うようなものもあって、こんなに細かい表現ができるんだなとビックリしました!

『絵砂事』はどのようにして生まれた?

相沢 お仕事以外でサンドアートをする時のテーマは、急にふと思い浮かんだりするものなのですか?

竹谷 僕はイラストを見るのが好きで、特にモノクロのイラストや線画だけのものを多く見たりするのですが、「サンドアートでやったら映えそうだな」と思うことはありますね。良い絵になりそうだなと思って描きたくなることはあります。

相沢 サンドアートに向いている作品を見抜く能力を持っているんですね!ちなみに、今回、『絵砂事』でホラーとサンドアートを組み合わせてみようと思ったきっかけはあったんですか?

竹谷 ホラーが元々好きでホラーの朗読みたいなのをよく聞いているということがベースにあります。サンドアート自体は影絵っぽい手法なので、描いていると“見ようによっては怖く見えちゃう”時もあって、「ここにもっと砂を撒いたら怖く見える」などと考えているうちに、ホラーの朗読と組み合わせたら面白いものができそうだなと思うようになりました。そして、イルカの社内でサンドアートの企画を立てようとなった時にホラーをやってみたいと伝えたら、やらせてもらえることになりました!

相沢 サンドアートでは今まであまりなかったジャンルだと思うんですよね。砂のイメージは暖かさとか優しさとか平和とかそういうものだったので、それが壊された感じがしました。笑 でも、砂というものはサッと消えたり音もなく忍び寄ったりできるな〜と考えたら、なんか怖いし面白そうだなと思いました!

語り部AIロボット“ストーリーテラー”の誕生秘話!

相沢 私もホラーが好きなので、この企画に私が呼んでもらえた事がすごく嬉しかったのですが…なぜ呼んでもらえたんですか?笑

竹谷 今回『絵砂事』をやるにあたって、サンドアートと朗読を組み合わせるのはもちろんなんですが、それだけだと企画の世界観が伝わらないじゃないですか。だから後付けで色々と考えている時に、ストーリーテラーを出しましょうということになったんです。AIロボットがいる世界観にしようということになり、社内のアートチームにいくつかキャラクターデザインを作っていただきました。その中からキャラクターデザインが決まったんですが、なんとなく僕が持っている印象がりさちーに似ていて。笑 でも実際に声を入れていただいて、やっぱり正解だなと思いました!

相沢 それは何よりです!笑 自分の声を聞いたら、当たり前ですが「自分の声だな〜」と思ってしまうので、すごく嬉しかった反面、これで合っていたのか?とか考えてしまいました。でもストーリーテラーの役がすごく楽しくて!あと、似ているというのは、私も少し思っていました。笑 キャラクターデザインはいくつか候補があったんですか?

竹谷 社内のアートチームにA・B・Cの3案作っていただきました。最終的にはA案に決まったのですが、サンドアートチームの中ではB案が一番人気があり、デザインを描いてくれた方もB案をオススメしていて…。でも僕はA案がよかったので、A案にさせていただきました。それにはちゃんと理由があって、今回はAIロボットがしゃべっているという設定があったので、どこかに不気味な雰囲気が欲しかったんです。B案には悪魔的な格好良さはあったのですが、AIロボットっぽくはなかったんですね。

相沢 悪魔っぽいとなると魔術とか魔法っぽくて、『絵砂事』のホラーとはまた違ったイメージになってしまいますね。

竹谷 みんながB案を格好良いという気持ちはわかったのですが、僕が考えている世界観と一致しているA案を選ばせていただきました。

相沢 あのAIロボットの未完成な感じが良いなと思いました。あれが悪魔っぽいキャラクターだったらまた雰囲気が変わりますね。

竹谷 あれが悪魔っぽいキャラクターになっていたら、りさちーじゃなかったかもしれないですね。笑

相沢 よかったー!!ありがとうございます。笑

竹谷 本当によかったです。

竹谷さんを成長させた出来事とは?

相沢 竹谷さんはこれまでいろいろなサンドアートを作ってきたと思うのですが、その中でも特に印象に残っている作品などありますか?アーティストさんのライブツアーでお仕事されていたこともあると伺ったのですが…。

竹谷 そうです。昔、とあるアーティストさんの20周年ツアーがありまして、そのツアーに帯同しながらステージでサンドアートの映像を流しましょうというお話をいただきました。全国ツアーだったのですが、僕が所属しているSILTのメンバー何名かで交代して回らせていただくことになりました。ただ、このライブというのが最初の何公演かは中身がきちんと決まっていなく、当日決めるスタイルだったんです。笑 サンドアート以外の映像などもあまり決まっていなくて、サンドアートをする楽曲も決まっていたり決まっていなかったりで…当日会場に行ってから考えようみたいな事もあって。笑

相沢 無茶振りにも程がある!笑

竹谷 会場で船本さんと一緒に考えたものを写真に撮って確認してもらうのですが、「違う!」と言われて。

相沢 そんな!

竹谷 それでNGになるアイディアもあったし、元々予定されていて練習してきたものも使いませんとかがあったりして…。ライブって難しいなと。アーティストさん達とも話し合いながら公演を重ねて、だんだん完成させていく感じでした。

相沢 アイドルはやっぱりフォーメーションや歌い分けとかもたくさんあって、照明や演出も大方決まっていることが多いので、その方法は新しいですね…。でも、ライブとかで話す内容を考えていっても雰囲気が違って言えなかったりすることもあるので、もしかしたらそのやり方が一番“生”のライブっぽいのかもしれないですね…ドキドキですね。笑

竹谷 ドキドキですよ。でも、その経験を経て心が強くなりましたね!笑 

相沢 ちゃんとできた時は、達成感もすごそうです!

竹谷 ただ、当日考えてアイディアを出して〜というやつは、結局一曲も使ってもらえませんでした。笑 元々練習していたものはもちろん使っていただけたので良かったですが。

相沢 うーん…悔しいですね!

竹谷 悔しいですよ。

相沢 悔しさをバネに…というやつですね!

サンドアートの無限の可能性!

相沢 ちなみに、竹谷さんはサンドアートを始めて何年になるのですか?

竹谷 僕は5年くらいですね。

相沢 5年!これまでやってきて、これからもやっていくんだと思うのですが、将来やってみたいことや、目標にしていることなどはありますか?

竹谷 僕はサンドアートの可能性みたいなものをすごく感じているので、サンドアートのエンターテインメントの部分をもっと膨らませられればなと考えています。そして、サンドアートでワールドツアーをするのが夢です!サンドアートをやっている方は世界中にいますし、皆と同じことやっていても意味がないので、もっとインパクトやエンタメ性のある、“僕だからできること”みたいなものを見つけられたらいいなと思います。

相沢 サンドアートは言葉を使わずに絵で表現できるので、海外で今日初めて会った人にも伝わるパフォーマンスが作れるかもしれないですね!ダイナミックじゃないけど、砂の繊細な感じとかが伝わるといいな〜。そういえば私、海外の方のサンドアートを見た事がないのですが、何か違ったりするんですか?

竹谷 海外の方は、ファンタジーな絵を描く方が多い気がします。SILTのメンバーは、現実的な絵を描く方が多いのですが、海外の方の作品を見ると突然ペガサスが飛んでいたりして!物語性があって乙女チックで、見ている世界が広いなと思いました。

相沢 でも海外の方とかもホラー好きな方は多そうですね!ただ、私はホラーのサンドアートを見ている時、どちらかというと「砂を浴びたい」と思っちゃったんですよね。笑 ガラスの下から上を見て、自分に砂をかけられている感覚を味わいたいというか…そっちの方がより怖そうだなと!

竹谷 たしかに、生き埋め感はあるかもしれないですね。笑 でも、良いと思います!やるとしたら一人一人が棺桶に入ってもらって…。

相沢 ええ!めちゃくちゃ楽しそう!やりたい!笑

竹谷 考えておきます。笑

相沢 こういった会話や、日々いろいろなものから刺激を受けて題材とかを考えたりしていると思うのですが、最近なにか気になるものはありましたか?

竹谷 2つあります!1つは、何か実物のものとサンドアートを組み合わせてやってみたいなと考えています。前に考えていたのは、例えば落ち葉とサンドアートを組み合わせたりだとか、何か物体の上にガラスを設置してサンドアートするだとか、そういう実在する物とサンドアートを組み合わせてみたいなと。

相沢 とっても面白そうです!

竹谷 もう一つは、僕はアニメーションを見たり作ったりしているので、アニメの映像とサンドアートを連動させてみたいなと。普段はガラスの上でサンドアートしていますが、映像が映るモニターの上でしてもいいわけで。その映像の上でサンドアートをして、たとえば砂で作った斜面の上をアニメーションのボールが転がり落ちるみたいなイメージです。編集した映像になると「合成じゃん!」となってしまうので、リアルタイムで連動させてサンドアートをしたら、新しいサンドアートの表現になるかなと考えています。

相沢 みんなが生で見ながら、全員で息を呑む瞬間が生まれるんだろうな〜とか、想像するだけでワクワクしてきちゃいます!ぜひ大きいスクリーンで見てみたいです!

竹谷 ただ、何にせよお金がかかるという問題があって…。笑 

相沢 アートは…お金がかかりますよね…

竹谷 はい……

幼少期はどんな子供だった?

相沢 竹谷さん個人のお話も気になったんですが、小さい時から絵を描くのが好きだったんですか?

竹谷 小さい頃から絵を描くのは好きでした。兄が絵を描くのが好きだったので、その影響もあって小さい頃からずっと絵を描いていましたね。

相沢 先ほどサンドアートを体験させていただいて思ったのですが、一発描き以上の緊張感があるなと。竹谷さんのサンドアートには、子供の頃から培った技術なんかもきっと使われているんですね。

竹谷 でもサンドアートって手先の器用さとかも必要なんです。りさちーはすごく手先が器用だなと思いました。

相沢 サンドアートアーティストさんは女性の方も多い印象でしたが、男性と女性で違いがあるんですか?

竹谷 指の太さです!男性の方が指が太かったりするじゃないですか。そうすると繊細な絵を描くのが難しかったりします。あとは、手がそのまま映像に出たりするので、指が細い方が影になった時に映えたりするのかなと思います。

相沢 竹谷さんも手が綺麗ですもんね!やはり手は綺麗にしているんだなあと思って見てしまいました!笑 女性みたいに色も白いですし。

竹谷 本当ですか?よかったです。笑

相沢 でも、男性ならではの難しさとかも練習と技術でカバーできちゃうんですよね、きっと。

竹谷 そうですね。

サンドアートをもっと知って欲しい!

相沢 なんかもっとたくさんの人に知ってほしくなってきました、サンドアートを!

竹谷 実はサンドアートは昔一度ブームになったことがあるのですが、それが終わってしまって…。それもあって、新しい面白みがないといけないと思っています。これまでのサンドアートを守りつつも、常に新しい可能性を探していければなと!

相沢 こういうクリエイターの方が日本にたくさんいてくださるから、どんどん面白いものが出来上がっていくんでしょうね。なんか自分達ももっと頑張らなきゃいけないなと思いました!アイドルにできることがあれば、またお手伝いします!

竹谷 ぜひよろしくお願いします!

相沢 今日はいろいろなお話をたくさん聞けて、すごく楽しかったです!『絵砂事』を通してサンドアートに触れるキッカケをもらえたので、私ももっとサンドアートに注目していきたいなと思いました!

竹谷 何卒よろしくお願いします!

相沢 本日は本当にありがとうございました!

取材お疲れさまでした!

相沢 『アイドルとおしごと』ということで、たしかにアイドルはいろいろな方とコラボレーションさせていただく機会が多くて、自分達だけでは出せない魅力のようなものをいつも引き出していただいていると思っています。今回は私が関わらせていただいたサンドアートというものについて紹介できて嬉しかったです!普段は映像で見ていたものがどのような経緯で作られているのかとか、その裏にある努力や、道具ひとつにしてももうなくなってしまうかもしれないものを使っていることなど、初めて知ることだらけで。そして、動画や画像などいくつも複製できるこの時代に、世界でこの瞬間しかないアートを作っているということに尊さを感じました。

自分達がアイドルとして生でライブをする時の、「この一瞬を託す!」みたいな瞬間がこのサンドアートにもあるんだなと思ったら、今後『絵砂事』見る時にはまさか泣いてしまうんじゃないかというくらいの感情移入をしております。笑

一緒にお仕事をさせていただいた方にこうやってインタビューをすることも初めてで、ちょっと緊張していたんですが、途中からどんどん聞きたいことが増えてしまって…でも竹谷さんが真摯に答えてくださって、大変楽しい時間でした。

これを読んでくださってる皆さんも、『絵砂事』と合わせて楽しんでいただけたらなと思います。ありがとうございました!

第一弾【サンドアートアーティスト編】はお楽しみいただけましたでしょうか?

次回はどんなアイドルが誰に突撃取材するのか!?楽しみにお待ちください!


りさちーも出演する『絵砂事』は、イルカ公式Youtubeチャンネルにて好評配信中!

『絵砂事』第一話〜第五話の視聴はこちら↓

第六話は3月11日(月)18時公開予定!お楽しみに!

『絵砂事』スタッフ紹介!

【ストーリーテラー:相沢梨紗】

アイドルグループ「でんぱ組.inc」のリーダー。特技は料理でレシピ本も出している。

ラジオDJを長年担当。ポップカルチャーの街・大阪応援隊長。

【朗読者:鶴見萌】

東京都出身。

アイドルユニット「虹のコンキスタドール」のメンバーとして2014年より活動開始。

映画、舞台に出演し女優としても活動中。

【サンドアートアーティスト:竹谷和真】

株式会社ILCA所属。TVアニメ「貼りまわれ!こいぬ」の演出をはじめとした映像ディレクター。監督業の傍ら、サンドアート集団SILTのメンバーとして、JRA公式チャンネル「チャンピンズカップ」やALFEE生誕祭!「50周年まであと2年」SPなど、多数のサンドアート作品を制作。

<サンドアートの実績>

・ライブパフォーマンス:コブクロ20周年ツアー(ツアー帯同)

・ライブ映像:Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2019 FREE HUGS!「キャッチボールをしよう」

・ライブ映像:乃木坂46 真夏の全国ツアー2021 FINAL

・ライブ映像:V6解散コンサート「グッドライクベイビー」

・ライブ映像:ゆずアリーナツアー2022「風信子」

・WEBCM:DUNE砂の惑星(共同作画)

・ライブパフォーマンス:香川県坂出市「塩まつり」

・CM:中京競馬場

・企画展示映像:サンシャイン水族館「終わりは始まり展〜生き物たちの終焉〜」

・企画展示映像:軽井沢ニューアートミュージアム「サンドアートで紐解く花田和治の世界」

その他企業CMやイベントなどでのパフォーマンス多数

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