【ライブレポート】CYNHN、AOAWASEツアー リキッドルーム公演ライブ〜満員の青があわさった会場より〜
6月26日、CYNHNによる、東名阪を巡ってきた「CYNHN LIVE TOUR 2021 -AOAWASE-」のツアーファイナルが東京・恵比寿LIQUIDROOMにて行われた。
CYNHNにとって恵比寿LIQUIDROOMといえば、昨年の3月と4月の延期・中止公演から約1年2ヶ月越しとなる会場。しかしそんな由縁とは無関係に、日々の活動の中で、当時はCYNHNのことを知らなかったであろうファンが少なからず駆けつけた様子もSNSで伺えた。おかげでキャパシティ制限はあるなかでもチケットはソールドアウト。会場いっぱいのファンによる大きな拍手とともに、SEからメンバーがステージに登場しライブはスタートした。
ライブは「イナフイナス」からスタート。のっけから楽曲の独特な世界観にぐっとひきこまれつつ、綾瀬の「いくぞ!」という煽りでフロアも緊張がほどけていく。同じ『#0F4C81』収録から草野華余子作詞作曲の「インディゴに沈む」、メンバーそれぞれのメインヴォーカル曲「wire」「タキサイキア」「So Young」がさらに続く。まるでライブのクライマックスのような展開が序盤から畳かかるが、綾瀬の「恵比寿リキッドルーム、楽しむ準備はできてるか〜!」の煽りからも、まだまだライブは序盤の序盤ということを認識。「ごく平凡な青は、」まで怒涛の6曲が続いてやっとMCが入る。
■「ごく平凡な青は、」Music Video
ステージにたって満員の会場を目にして驚いたとメンバーそれぞれが口にし、青柳「(リハ終わりに)ぜんぶ埋まるってヤバくない?と思って」百瀬「ギャルだね」など軽妙なトークを挟みながら、完売への感謝の気持ちを述べた。2017年のデビューシングル「FINALegend」のフラゲ日は会場の1つ上のフロアで過ごしており、「ここ(リキッドルーム)でライブをやりたい」と話していた昔話も明かす。
グッズ紹介を終え、ライブは月雲の曲フリから、彼女のメインヴォーカル曲でもある「雨色ホログラム」からポップに再開。と思えば一変、蒼山幸子作詞・トオミヨウ作曲の「夜間飛行」、mol-74提供の「氷菓」と、曲ごとにクルクルと本当に多様に楽曲を表現する。久しぶりのライブ披露となった「Redice」はとても優しい表情のパフォーマンスに見えた。
■氷菓 Music Video
名古屋・大阪公演を振り返るMCを挟み、ライブはラストスパート。綾瀬の「私達の歌に出会ってくれたみんなに、私達の思いが声となって歌となって届くように歌います」という言葉とともに久々に披露されたのは、歌い手それぞれのソロパートでリレーされる歌唱とメッセージが印象的な「ラルゴ」。歌われるメッセージは変わらず、この日に初披露された新しい歌割りは各フレーズと楽曲に新たな命が吹き込まれたようで、とても感動的だった。CYNHNのもとにようやく、「ラルゴ」が帰ってきたようで、きっと今後も、この新しい「ラルゴ」は変わらずたくさんの人を励ましていくのだろう。(奇しくも2年前の2019年6月26日は「ラルゴ」が収録されたアルバム『タブラチュア』の発売日だった。)
■ラルゴ Music Video
ライブはクライマックス。メインソングライターでもある渡辺翔が手がけるCYNHNにとって大事な曲を披露していく。新たな代表曲といえる「水生」のこの日の出来はリキッドルームのステージと、激しく明滅する照明が映えて一段と格好良く、パフォーマンスにも自信が伺える。続く「はりぼて」を歌唱する彼女たち表情は、汗が反射しながらもとても楽しそうに見えた。フロアも自然と身体が揺れる様子が顕著だ。給水を挟み披露された「2時のパレード」は大きな歌声のエネルギーで会場を包み込んだ。
■水生 Music Video
本編ラストは「AOAWASE」。待ってましたと言わんばかりに、四つ打ちのドラムにあわせて大きなクラップが生まれる。落ちサビの<前へ 前へ>の振り付けにあわせて、一斉に青のサイリウムやペンライトが会場に光り、メンバーを驚かせた。
アンコールではツアーTシャツコーデでメンバーが再登場。新しい告知として、9月25日に渋谷WWW Xでライブが決定したことが告げられた。百瀬は「9月23日までに3000キャパを埋めたいと2年前に宣言をしたんですけれども、3000キャパにいくことができませんでした。少し、ちょっと悔しい気持ちなんですけれども3000キャパを埋めたいっていう目標は変わっていないので、みなさんぜひ私たちCYNHNについてきていただければ嬉しいなと思います。そのためにも9月25のWWWXはぜったいに成功させたいのでみなさん遊びにきてください。よろしくお願いします」と言葉を詰まらせながらも、はっきりとした言葉でファンへ気持ちを述べた。
青柳の「わたしたちがこのツアーですごく成長してきたなって思います。この曲で本当に最後です」という曲フリで、もう一度最後に「AOAWASE」を披露。挨拶を終えステージをはけていく際の、BGMにあわせて自然と沸き起こるクラップと、終演アナウンス後の拍手はとても温かく大きな拍手だった。
AOAWASEツアーは約1年半ぶりのツアーで、東名阪で沢山の出会いや手応えもあったとMCであったとおり、その間は決して平坦ではなかったはずだが、ユニットは前へ前へと進めていたのだと思う。
■AOAWASE Music Video
ライブ後にはシングルCDのカップリングのリミックスにKan Sanoとquoreeが参加し、「2時のパレード Kan Sano Remix」が7月9日に先行配信されることがSNSで発表された。7月21日には新たな作品を迎え、8月を経て、9月25日渋谷WWWXを迎えるわけだが、CYNHNはきっと大丈夫だし、もっと前へと進めるだろう。会場や配信でライブを見た人には、ぜひまた次のライブも見てもらいたい。
カメラマン:辻祐太郎
Kan Sano
quoree
【セットリスト】
M1. イナフイナス
M2. インディゴに沈む
M3. wire
M4. タキサイキア
M5. So Young
M6. ごく平凡な青は、
MC
M7. 雨色ホログラム
M8. 夜間飛行
M9. 氷菓
M10. Redice
MC
M11. ラルゴ
M12. 水生
M13. はりぼて
M14. 2時のパレード
M15. AOAWASE
アンコール
MC
M16. AOAWASE
【商品情報】
2021年7月21日発売 「AOAWASE」
【群青盤(初回限定盤A)】TECI-770 ¥5,000
<CD>M1. AOAWASE M2. 2時のパレード Kan Sano Remix M3.ごく平凡な青は、 quoree Remix
<Blu-ray>CYNHN ONE MAN LIVE「Blue Spring」 Live Movie -2nd part-
【勿忘草盤(初回限定盤B)】TECI-771 ¥1,800
<CD>M1. AOAWASE M2. 2時のパレード Kan Sano Remix M3.ごく平凡な青は、 quoree Remix
<DVD>「AOAWASE」MV&メイキング
【青盤(通常盤)】TECI-772 ¥1,200
<CD>M1. AOAWASE M2. 2時のパレード Kan Sano Remix M3.ごく平凡な青は、 quoree Remix
+ 3曲のInst Ver
【イベント情報】
2021年9月25日(土)
会場:東京 渋谷WWW X
ライブの詳細は後日発表
CYNHN LIVE TOUR 2021 -AOAWASE- 東京 恵比寿LIQUIDROOM公演
<配信チケット>¥2,000
<定点配信チケット>¥1,000
ともに7/3(土)23:59まで視聴可能
https://dearstage.zaiko.io/_item/339468
CYNHN Official Site https://cynhn.com/
CYNHN Official Twitter https://twitter.com/CYNHN_DS
I BLUE Label Site http://www.teichiku.co.jp/artist/cynhn/