『ヲタ活』最高金額は「月額10万円以上」が50%も!アイドルヲタクの『ヲタ活とお金』に関する調査<第2弾>
インディーズアイドル研究所<引用>
ヲタクが「アイドルにお金を使いたい!」と思う瞬間No.1は「ライブパフォーマンス」!
インディーズで活躍するアイドル(地下アイドル)業界を調査・分析し、発信するマーケティング機関「インディーズアイドル研究所」(所長・遠藤舞)が、「アイドルヲタクの『ヲタ活』とお金」に関する調査<第2弾>を、本日発表しました。(調査人数=629名)
【インディーズアイドル研究所】https://www.idollab.net/
※「アイドルヲタクとお金」に関する調査<第1弾>はこちら→https://www.idollab.net/posts/21488470?categoryIds=4960994
《「アイドルヲタク『ヲタ活』とお金に関する調査<第2弾>」ダイジェスト》
【1】アイドルの『ヲタ活』最高金額は「月額10万以上」が約50%も!新譜リリース時が最も出費がかさむ
アイドルの「ヲタ活」(ヲタク活動・オタク活動)の月額最高金額は「10万円以上」が約50%もおり、その内訳においては上位3項目である「遠征費」「CD・DVD(特典券付き含む)」「ライブ(チケット代)」の合計で約64%を占める結果に。これらは「新譜リリース」関連による出費であり、そのタイミングが最も出費が多くなることが判明しました。
【2】ヲタクが「アイドルにお金を使いたい!」と思う瞬間No.1は「ライブパフォーマンス」!
「アイドルにお金を使いたい」と思う瞬間は「ライブパフォーマンスを見た時」が第1位に。”ライブ現場主義ヲタ”たちは、自身が楽しめるかどうか、このアイドルを推せるかどうかを「ライブ」で判断している人が多いことが分かります。
【3】他ヲタクが推しに使っている金額が気になる人は約23%!理由の1つに「推しアイドルから、使う金額で評価されてそうだから」を挙げる人も!
他のヲタクが、自身の推しアイドルにいくら使っているか気になる人は、全体の1/4程度という結果に。その中でも「推しているアイドルから、使う金額で評価されてそうだから」という理由を挙げている人もおり、自身のヲタ活でアイドル達からの評価を気にしている人も一定数いることがわかりました。
※ 『インディーズアイドル研究所調べ』【インディーズアイドル研究所】https://www.idollab.net/
《調査データ・詳細解説》
【1】アイドルの『ヲタ活』最高金額は「月額10万以上」が約50%も!“新譜リリース時”が最も出費がかさむ
「アイドルのヲタ活で費やした1か月あたりの最高金額」を調査したところ、「月額10万円以上」と回答した人が約50%以上という結果になりました。中には「月額50万円以上」と回答した人が6.2%おり、アイドルたちを強力に下支えしているヲタクたちが一定数いることが分かります《図1》。
「アイドルのヲタ活で費やした1か月あたりの最高金額」の内訳について調査したところ、第1位は「遠征費」で約25%、第2位は「CD・DVD(特典券付き含む)」で約23%、第3位は「ライブ(チケット代)」で約15%という結果になりました《図2》。
このTop3の項目を合計すると約64%を占めており、これらは「新譜リリース(新曲CDリリース)」に大きく関連する項目です。
アイドルが新譜リリースをすると、ヲタクたちは「CD/DVD」を購入するという新たな出費の機会が生まれます。そして、CD発売に際し、「リリース記念ライブイベント(リリイベ)」が開催されることが多くありますが、観覧条件として、「CD/DVDの購入」が求められます。その購入する「CD/DVD」には、ライブ後に行われる「特典会」に参加できる「特典券」がついている場合が多く、ライブ後にサインをしてもらったり、チェキを撮影したり、トークをしたりなどの特典を受けることができます。
また、「特典券」は、「CD/DVDの1購入につき1枚」となっており、「特典券2枚以上でツーショットのチェキを撮影可能」など、特典券が複数枚あると新たな特典内容が受けられるなどの場合があるため、結果として、ヲタクたちは複数枚の「CD/DVD」を購入する結果となります。
さらに、新譜リリースを記念した「全国ライブツアー」などが開催される場合があり、そこで「遠征費」(第1位)、ライブ観覧のための「ライブ(チケット代)」(第3位)がかさむ要因になっています。上記理由から、ヲタクが最も出費が多くなるタイミングは「アイドルが新譜をリリースしたタイミング」が一つの大きな要素と言えます。
【2】「アイドルにお金を使いたい!」と思う瞬間No.1は「ライブパフォーマンス」
ヲタクが「アイドルにお金を使いたい!」と思う瞬間を調査したところ、「ライブパフォーマンスを見ていいなと思ったとき」が、約73%で第1位に《図3》。前回の調査でも、”ライブ現場主義ヲタ”たちが多くいることを分析しましたが、ライブ現場に行って、ライブを見て、自分自身が楽しめるかどうか、このアイドルを推せるかどうかを、「ライブというオフラインの場」で判断している人が多いことが分かります。
注目すべきは「SNSでの発信を見たとき」が約18%、「配信を見たとき」が約16%と、「オンライン」でのパフォーマンスやアプローチが、「ライブなどのオフラインの場」に比べ、ヲタクたちの「お金を使いたい!」と思わせるきっかけになりづらいことも分かりました。
コロナ禍になり、アイドル達にとってはライブなどのオフラインの場が減少しており、「Showroom」「17(イチナナ)」などのオンライン配信でファンへのアピールをする機会が増えてきています。しかしながら、オンラインのみではファンを増やすことが難しいという事実もあり、「自身を知ってもらうきっかけ作りの場」、「ライブができない時期の交流の場」、などと位置づけて取り組むことも重要かと思います。
やはり、オフラインである「ライブ」で実際のパフォーマンスを見てもらい、ファンを獲得するという「王道」は、アフターコロナ時代も続いていくと予想します。アイドル達は、「ライブ」でのパフォーマンスを磨いていくことが、これからの時代も求められるのではないでしょうか。
【3】他ヲタクが“推しアイドル”に使っている金額が気になる人は約23%! 理由の1つに「推しアイドルから、使う金額で評価されてそうだから」を挙げる人も!
「他のヲタクが、自身の推しアイドルにいくら使っているか気になるか」について調査したところ、全体の約1/4が「気になる」と回答しました《図4》。
さらに、「気になる」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「ファン全体で推しアイドルにどれくらいの金額を使って応援しているか知りたい」が第1位で約39%の人が選択しました《図5》。
アイドル達が、「自分たちに使ってくれているお金」でファンたちを評価していないと思いますが(そう信じたいですが)、今のインディーズアイドル業界の構造・現場の実態をみていくと、ヲタクたちがそういった点を気にしてしまう気持ちも十分に理解できます。
所長:遠藤舞より考察
今回は、「アイドルヲタクとお金」に関する調査の第2弾をお届けしました。
前回の調査から、実は月収の20%未満でヲタ活をしている「堅実ヲタ」が意外と大多数を占めていることが判明しましたが、その一方で「遠征時」や「リリース時」といった少々“特別感”のある場合では惜しみなくお金を使うヲタクもいることが今回の調査で明らかになりました。
遠征であれはプチ旅行感も伴っていたりと、非日常感からお財布の紐も緩くなるのかもしれません。コロナ禍の今は少し行きづらくなってしまいましたが、推しに会ってさらに現地の美味しいものを食べたり観光もできたりと、遠征は楽しいですよね。
また、私個人としては「生誕祭」(アイドルの誕生日付近で行われるライブ)でドーンとお金が使われるのではと予想しておりましたが、「プレゼント」や「その他」の項目のパーセンテージが少ないことかから、実際はそこまで生誕祭ではお金は使われていない様子です。
お金を使いたいと思う瞬間が「ライブを見たとき」に評が集中したのも興味深い結果です。やはり生の熱量であったり、ヲタク自身も現場に立ち“自分たちも参加している”臨場感が大切なのでしょうか。
この結果を元に、今後はさらに具体的にヲタクたちはライブの何を見ているのかも調査して行きたいと考えております。アイドル達はライブパフォーマンスを磨くのはもちろんのこと、それ以外でもどうしたらヲタクを魅了できるか。ステージ上での工夫を考えていく必要があるということですね。
全体の約3/4のヲタクが「他のヲタクが推しにどれだけお金を使っているか」は気にならないそうですが、まわりは気にせず自分なりの楽しみ方で使う金額の多寡を決めているのはとてもいい傾向だと感じました。変に焚きつけられたりせずに無理なくお金を使うことが楽しいヲタ活が長く秘訣かなと思います。
調査方法
調査期間:2021年8月10日~8月13日
調査対象:WEB調査(Twitter調査)
有効回答数:N=629
調査実施・分析:インディーズアイドル研究所
インディーズアイドル研究所
「インディーズアイドル(地下アイドル)」、そのアイドルを支える「ファン(ヲタク)」を中心に構成さえている「インディーズアイドル業界」について、独自の調査を行い、定量的・定性的に分析していきます。元「アイドリング!!!」・遠藤舞が所長となり、生の「アイドル」「ヲタク」の声を発信していきます。
インディーズアイドルとは
本研究所においては、「インディーズアイドル」とは、「メジャーレーベルからCDデビューしていないアイドル」と定義いたします。世間では「地下アイドル」「ライブアイドル」と呼ばれる場合もあります。本研究所では「インディーズアイドル業界」について調査・分析を行っていきます。
「インディーズアイドル研究所」活動予定
●インディーズアイドル業界の調査分析・発信(マーケテイングリリース配信)
●インディーズアイドルのブッキング/紹介
●インディーズアイドルのトレーニング(ボイストレーニング/パフォーマンス指導/メンタルトレーニングなど)
●インディーズアイドル、運営企業へのサポート(マーケテイング調査支援、調査データ支援など)
「インディーズアイドル研究所」メンバー
《インディーズアイドル研究所 所長:遠藤舞》
アイドルグループ「アイドリング!!!」のリーダーとして活躍、後にエイベックスよりソロデビュー。現在はボイストレーナーとして多くのアイドルグループや歌手に歌唱指導を行う。「インディーズアイドル研究所」所長に就任。「アイドルの現場に携わる人々」がより良い活動を行うために役立つ情報を調査・分析し“アイドル業界のリアル”を発信している。
●Twitter https://twitter.com/endo_mai2
《ブランドPRプロデューサー:福地セイカ》
ポップスバンド「Neontetra(ネオンテトラ)」ボーカル、作編曲家。2020年に「時の旅人 ~令和ゆかりの地・太宰府のうた~」でメジャーデビュー。会社員経験があり、担当した企業は、上場、M&A、ビジネスの収益化を達成させ成功に導く。2021年には「日経xwoman」アンバサダーにも就任。
●Twitter https://twitter.com/seika_letter
『インディーズアイドル研究所調べ』