【ライブレポート】#DSPMLIVE presents Sweet & Bitter Land Supported by 月光ドリル

2026年5月29日(金)、EX THEATER ROPPONGIにて「#DSPMLIVE presents Sweet & Bitter Land Supported by 月光ドリル」が開催された。本公演は、独自のオルタナティブなエレクトロ・ポップを突き詰める「ミームトーキョー」と、女の子の”カワイイ・リアリズム”を体現する「きゅるりんってしてみて」による対バンライブである。この日は公演限定の特別演出として、ミームトーキョーがきゅるりんってしてみての衣装で、きゅるりんってしてみてがミームトーキョーの衣装でライブパフォーマンスを繰り広げた 。
Ⅰ. ミームトーキョー
赤色に包まれた咆哮の開幕
開場時間になると、ステージは青暗い光に沈んだ。赤いスモークとレーザー。が会場全体を包み込み、EX THEATERの空気が一変する。そこへMEW、SAE、NENE、MITSUKI、SOLIの5人が姿を現した。
最初に披露されたのは『SNSKILLER』。歪んだインダストリアル・メタル調の重低音ベースが観客の身体を揺らし、画面の向こうの「顔の見えない悪意」に対する風刺と、リアルに生きる彼女たちの咆哮がEX THEATERに叩きつけられた。

続く『Sweet Dream』は、SAEのソロによる静かな導入から始まった。ファンのコールが重なる中、ステージは逆光に照らされ、赤いライティングが5人の黒いシルエットを浮かび上がらせる。孤独な夜に寄り添うような切ないシンセ・ポップのメロディと、その視覚的な美しさが重なり合い、会場に息を呑む静けさが広がった。
「予習してきたかな?みんなの声が聞きたいぞー!」とSOLIが煽ると、ステージは白と黄色の明るめのライティングへと切り替わった。きゅるりんってしてみての衣装を纏ったミームトーキョーの「可愛い」姿が、温かい光の中に映える。80年代シンセウェイヴを現代的に再構築した『レトロフューチャー』は、サビで鮮やかな転調を迎え、ファンの声援がひときわ大きくなった。

MC ── 「きゅるちゃんが大好き!」
3曲を終え、最初のMCへ。メンバーが挨拶をすると、会場から温かい拍手が送られた。MCでは、きゅるりんってしてみて(きゅるして)とこの日の対バンに出演できたことへの喜びが語られた。きゅるしてがディアステージ移籍後初のライブタイトルが「Sweet & Bitter」であり、その時のツーマン相手もミームトーキョーだったという両グループの深い縁と歴史が明かされた。
「こうしてまたツーマンができて本当に嬉しい」と語られ、普段からミームトーキョーの楽曲をカバーしたりSNSで「好き」を公言してくれるきゅるしてに対し、ミームトーキョーからも「きゅるちゃんが大好き!」と愛を表明。ファンに呼びかけると大歓声が沸き起こり、その熱量で「この六本木から上げていきましょう!」と次の曲へと繋いだ。
レーザーとコールが交差する中盤戦
MC明けに投下されたのは『GAVRICH』。青と緑のレーザー、赤いライトが下方から差し込む中、「GAVRICH!!GAVRICH!!」のフレーズに合わせて水色のレーザーライトが大量に交差する演出が炸裂した。ファンも「GAVRICH!!」コールで応え、会場が一体となる。SOLIの力強いソロパートには自然と歓声が上がり、赤暗いステージを紫と緑のゆっくりとした点滅が彩る。さらに青と赤のポリゴンショックのような激しい点滅が走り、3人が倒れ込む演出が加わると、ミームトーキョーらしい反骨精神溢れる力強い世界観が頂点に達した。
韓国のポップスを思わせるフューチャー・ベースが響く『idol-143』では、NENEのラップパートが炸裂。メンバーの煽りに合わせて客席からも大きな歓声が沸き起こり、ステージと客席が一体となってグルーヴを作り上げた。「アイドル」という虚像と実像の狭間で葛藤しながらも「致命的な愛」を届けるという楽曲のテーマが、ライブの熱量と重なって迫ってくる。

「まだまだ一緒に遊んでくれますか!」という言葉を合図に、ステージにはカラフルなスモークビームが広がった。黒に映える色彩のみで構成されたスモークビームと鋭いレーザーライトが交互に射出され、すでに高まりきったボルテージをさらに押し上げていく。
ストリングスと高速エレクトロが融合した『I am HEROINE?』では、誰かに救われるお姫様ではなく、自ら未来を切り拓くヒーローになるという強い自己決定宣言が、この煌びやかな光の洪水の中で歌い上げられた。そのままエモーショナルなギター・ロックとエレクトロがハイブリッドに融合した『リバーズ・エンド』へ。可愛い曲調の中に緊張感のある間奏が挟まれ、絶望の底から再生へと向かう泥臭い希望がステージから放たれた。
「可愛い」ミームと、生存証明のラスト
手拍子から始まった『アニモア』は、ウ山あまねによるグリッチ・ポップ系のサウンドで、この日の衣装も相まって「可愛い」ミームトーキョーの一面を見せる一曲となった。「みんな手を振ってー」とMEWが呼びかけると、会場中の手が一斉に揺れた。続く『ニュー・ポスト』でも、過去の自分を上書きするようなポジティブな決意が、シティポップ系のサウンドに乗せて会場全体へと広がっていく。
「ミームトーキョー最後!世界の中心で飛べー!」とMEWが叫ぶと、会場の熱量が一気に跳ね上がった。『スーサイドボーダレス』では、青と赤の暗がりの中にサビのスモークビームとレーザーライトが余すことなく炸裂。イントロの焦燥感が極限まで高められた状態から、メロディアスなロックとデジタル・ハードコアが爆発した。
「最後に大きい声出していきませんか!」とNENEが煽ると、ラスサビではファンの「はい!はい!」コールが会場を揺らし、ネットの優劣や自己嫌悪の境界線を打ち砕く「君の生きてく理由になりたい」という言葉が、この瞬間の生存証明として刻み込まれた。最後のMCを終え、ミームトーキョーは嵐のような余韻を残してステージを去った。

Ⅱ. きゅるりんってしてみて
ミーム衣装で現れた「Sweet」の4人
小休止を挟んで『OPSE』が流れると、客席のペンライトが4色へとチェンジした。そして環やね、逃げ水あむ、島村嬉唄、チバゆなの順でステージに登場した4人が纏っていたのは、ミームトーキョーの衣装。エッジの効いたクールなビジュアルに身を包みながら、歌い出す世界観は「Sweet」そのものという、普段のライブではみられないこの日だけのスペシャルな演出で、再び会場を沸かせた。
一曲目の『イェイェ』では、イントロのメンバーの煽りからファンの大きなコールとともに早速ライブを盛り上げていく。4人のメンバーカラーの照明が会場を彩り、疾走感のあるオルタナティブなギター・ポップなサウンドが会場を沸かせていく。
次曲の『らぶきゅん♡うぉんてっど』は、きゅるしてのライブ演出では珍しいレーザーの演出が照明と共鳴して六本木の夜を包囲するように広がり、おもちゃ箱をひっくり返したようなカオティックなサウンドの中、他の女の子への目移りを許さないヤンデレかわいい独占欲が銃のSEとともにキュートに表現された。ファンのコールにもさらに熱が入り、会場の温度がぐんと上がっていく。


『えぶりで大好き記念日』では、立川ガーデンシアターでの披露以来何度もメンバーからレクチャーを受けてきたサビの振りコピを、ファンが慣れた手つきで返す。「毎日が記念日」という乙女のワガママが弾けるキャッチーな歌詞とメロディに、会場全体が自然と体を揺らす。
ヤマモトショウが手掛けた『君のお顔になりたいの』では、ステージを花柄に染めるライトが広がり、緑とオレンジの点滅が続く。Cメロでは暗がりの中に白のスポットライトが差し込み、楽曲の展開の速さをさらに強調するように光が切り替わっていく。最後は4人が顔を傾けて「なりたいお顔」を並べてフィニッシュ。会場から大きな歓声が上がった。
MC ── 「ゆな様」と先輩へのリスペクト
4曲を終えたきゅるしてのMCパートでは、まずはグループとメンバー個々の自己紹介から始まり、最年少のチバゆなが今日はお姉様のつもりで「ゆな様って呼んでくださーい!」と名乗ると、客席からは大きな歓声が沸き起こった。今回の見どころの一つであるミームトーキョーの衣装着用について「可愛いきゅるしてが一転、かっこいいきゅるしてになっちゃったよ!」と喜びを語り、ファンに「かっこいい?お姉様?」と呼びかけた。
また、本公演がディアステージ移籍当時の「きゅるxミーム」ツーマンの「リバイバル」であることに触れ、直前のミームトーキョーの熱いライブを「水を飲んでいる時や煽りも凄かった」と絶賛し、「先輩の姿を見て勉強になった」と尊敬の念を示した。最後は賑やかな掛け合いで笑いを誘いつつ、後半戦の楽曲へと繋いだ。


ダークでキュートなレーザーと魔性のステージ
先ほどのミームトーキョーのパートを思わせるようなレーザーが増え始め、暗がりの中に黄色・紫色・緑色といったカラーで会場が染まる中、 シアトリカルなユーロ・ポップの『♡♡♡わんだーらんど』から、『わたしのex.ダーリン』へとノンストップで繋いでいく。次曲の『カルテNo.2222』では、暗く赤いライトの中、力強いドラムと心電図の音が鳴り響き、ファンを恋のトラップにかける魔性的なステージが、赤く染まる光の中で際立った。
幕張イベントホールの公演でも2バージョンで披露された人気曲『ツインテールは20歳まで♡』では、曲が始まる前にメンバーが曲のフィーメーションでスタンバイ位置についただけで、ファンからは興奮の声が上がった。シアトリカルでミュージカル調のポップスが展開される中、「ありたい自分」への肯定が劇的に披露された。
名前を叫ぶ行進と、Kアリーナへの宣言
ステージが暗転すると、甘いエレクトロ・ポップなナンバー『しゅーぱーめるてぃらびゅふれーばー』が披露され、可愛さで会場を虜にした。『Speciall♡Spell』では、環やねの「Speciall♡Spell行くよー!」の掛け声でファンからの熱いコールが会場を包む。好きな人の一言で笑顔が「Update」される心の動きをエモーショナルに熱唱。
熱い熱気冷めやらぬまま 、最後のMCへ。
まず、ホールツアー「きゅるりんヘブンリー」の兵庫公演チケットの一般先着受付が明日から開始されること、そして6月9日から東京を含む兵庫、名古屋、広島でコラボカフェが開催されることを告知した。そして大々的に、グループ最大のキャパシティへの挑戦となるKアリーナ横浜公演を11月14日に開催することを発表。「ミームトーキョーのファンの方も、よろしければぜひよろしくお願いします!」と呼びかけ、バックに『Speciall♡Spell (inst)』が流れる中、メンバーは手を振ってステージを後にした。

Ⅲ. スペシャルコラボステージ
9人が並ぶ、Sweet & Bitter の完成形
「みんな楽しんでますかー!」というNENEの呼びかけでミームトーキョーの MCからスタートした。NENEのウェディングを思わせるようなエレガントな衣装にファンからグループの垣根を超えた「絶対結婚しようなー!」といった歓声が飛び交い、最高の盛り上がりを見せた。また、本日の特典会もスワップ衣装で行われること、5月31日のHAZEを迎えた主催ツーマンライブ、そして6月28日の浅草花劇場でのNENE・MITSUKI卒業ライブも告知された。
ドリルが9人を一つにする
「次の曲を一緒にするきゅるちゃん達をお呼びしたいと思います!」とSOLIを筆頭にお客さんと一体となって呼びかけると、きゅるしての4人がステージに合流し、今日の出演者全員が遂にステージに勢揃いした。
それぞれが互いの衣装を纏ったまま、9人が一列に並ぶその光景は、この対バンの「Sweet & Bitter」というテーマが完全に溶け合った瞬間でもあった。

お互いの衣装の褒め合いタイムが一段落すると、環やねが「それでは、みなさんお待ちかねの!」とフリを入れた。ミームトーキョーの5人が一度袖へと姿を消すと、今度は島村嬉唄が客席に向かって「みんな撮っていいよ」と合図を送る。一斉に掲げられるスマートフォン。そして、パフォーマンス初公開となる 『ムムム…Doなる!?ドリル!』がスタートした。
きゅるしての4人によるキュートなパートで幕を開けたこの曲は、「どうしたらいいの?」のフレーズを合図に、袖からミームトーキョーの5人が登場。SAEをセンターに据えた5人がステージを一直線に貫いていく。英語詞とラップを軸に、MEW・NENE・MITSUKI・SAE・SOLIそれぞれの個性が組み合わさった力強い歌唱が炸裂すると、そのままきゅるしての4人によるサビパートへとバトンが渡される。間奏では9人全員がステージいっぱいに広がり、それぞれが躍動するパフォーマンスを展開した。
2番のミームパートに差し掛かると、MITSUKIの力強い歌唱がフロアを圧倒する。その背後では、SOLIを中心としたドリルの隊形が静かに進行していく。そしてサビへとなだれ込む瞬間、MITSUKIとNENEがきゅるしての4人をステージ内側へと引き込む。9人が揃って可愛らしく歌い上げるラストのサビ。
最後にはチバゆなの「すき?」が愛おしくEX THEATERに響き渡った。大盛り上がりの客席からは歓声と笑顔と拍手が重なり合い、この激レアな9人ショットがファンの心とカメラロールに刻み込まれた。

「お前ら一緒に踊れんのか!」とNENEが叫ぶと、ステージは一気に真っ赤な暗がりライティングへと染まり、コラボ2曲目は『AGAIN AND AGAIN』。会場をミームトーキョーの世界観へと引き込んでいく。chelmicoと国士無双が手掛けた重厚なオルタナティブ・ダンス・ヒップホップのビートが炸裂する中、「何度だって愛して」のフレーズでメンバーが手を挙げると、ファンも飛び上がって応える。
普段キュートなきゅるしてのかっこいいパフォーマンスの一面が垣間見える瞬間でもあり、今日の特別なライブを強調した。ミームトーキョーの定番盛り上がり曲で9人の大迫力バージョンがEX THEATER全体を揺らし熱気に包み込んだ。
タオルを回し、名前を叫ぶフィナーレ
そして、この熱狂のフィナーレを飾ったのは、きゅるしてのライブ・キラーチューン『アイドルライブコースター!』。「かわいい!かわいい!超かわいい!」コールが会場を包む中、9人がステージいっぱいに広がり、それぞれのタオルを回す。ミームトーキョーのメンバーがタオルを回しているのも珍しい光景だ。
「なら 名前を呼んで」のフレーズでは、ファンそれぞれがお目当てのメンバーの名前を思い思いに叫び、最大級の推しへの愛がぶつかり合う瞬間となった。
熱狂的なパフォーマンス後、ステージ上では記念撮影を実施し、会場の一体感が頂点に達した。終わりを惜しむファンの声を受け、チバゆなが「本当に終わっていいの?」「終わっちゃうよ?」と問いかけ会場の気持ちを確かめた直後、この日2度目となる『ムムム…Doなる!?ドリル!』を披露。興奮冷めやらぬまま、フィナーレを迎えた。
オルタナティブな重低音で力強く自己を表現するミームトーキョーと、カワイイの裏にある本音を抱えて輝くきゅるりんってしてみて。一見すると対極に位置する2組が、互いの衣装を纏い、互いの楽曲を全員で歌い上げることで、「Sweet(甘さ)」と「Bitter(苦さ)」は対立ではなく、同じ一枚のコインの表と裏であることを証明してみせた。
衣装交換という演出が示した通り、どちらのグループにも「甘さ」と「苦さ」の両面が宿っており、それぞれの良さを体現した一夜限りの特別なツーマンライブ「Sweet & Bitter Land」は大盛況のもと完結した。
【独占有料配信情報】
この日の模様は、ライブ配信サービス「.yell Live」にて独占有料アーカイブ配信でご覧いただけます。
▼定点+推しカメラ:¥2,500
https://live-yell.com/paidlive/detail/8f15b0b67f622459d94a1fae63030ee9
▼定点映像:¥1,000
https://live-yell.com/paidlive/detail/b2a7546e56c2ab32e2de69ff20413a3f
※視聴には「.yell Live」アプリのご登録が必要です。
【セットリスト】
【ミームトーキョー】
• M1. SNSKILLER
• M2. Sweet Dream
• M3. レトロフューチャー
• M4. GAVRICH
• M5. idol-143
• M6. I am HEROINE?
• M7. リバーズエンド
• M8. アニモア
• M9. ニュー・ポスト
• M10. スーサイドボーダレス
【きゅるりんってしてみて】
• M0. OPSE
• M1. イェイェ
• M2. らぶきゅん♡うぉんてっど
• M3. えぶりで大好き記念日
• M4. 君のお顔になりたいの
• M5. ♡♡♡わんだーらんど
• M6. わたしのex.ダーリン
• M7. カルテNo.2222
• M8. ツインテールは20歳まで♡
• M9. しゅーぱーめるてぃらびゅふれーばー
• M10. Speciall♡Spell
【きゅるりんってしてみて×ミームトーキョー スペシャルコラボステージ】
• M1. ムムム…Doなる!?ドリル!(※撮影可能)
• M2. AGAIN AND AGAIN
• M3. アイドルライブコースター!
• M4. ムムム…Doなる!?ドリル!