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【ライブレポート】かすみ草とステラ、「ボトルメール」公演で見せたのは、アイドルとして輝きだした姿。

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2022年6月で、デビューから1周年を迎えようとしている、かすみ草とステラ。6月11日(土)には、1周年記念ワンマンライブ「-前編- かすみ草」を新宿アルタKey Studioにて。6月25日(土)には、1周年記念ワンマンライブ「-後編- ステラ」を下北沢Shangri-Laで行うことも決まっている。その1周年公演へ向けて、メンバーとファンたちの気持ちをより一つに高めようと、4月24日(日)に渋谷SPACE ODDを舞台に、コンセプトワンマンライブ「ボトルメール」を行った。この日は、かすみ草とステラの新しい表情であり、未来のメンバーたちへ向けての想いを詰め込んだ、新曲の『ボトルメール』も初披露してくれた。


 満員の観客たちを前に、穏やかで清楚な音を響かせる『OVERTURE』に乗せ、メンバー一人一人がゆっくりと舞台へ姿を現した。挨拶をするたびにフロアから響く大きな拍手。

 
「届きますように」の声を合図に、かすみ草とステラのライブは『はじめて君とみた空は青かった』からスタート。6人は、舞台の上で軽やかに舞うように歌い躍りだす。メンバーらは「いつも君のペースだよ」と、憧れる人に心振りまわされる想いを歌声に乗せていた。でも、この日のフロアを埋めつくしたファンたちは、間違いなく舞台上の6人のペースに気持ちの速度を合わせ、このライブを楽しもうと心振りまわされて…いや、胸を踊らせていた。心弾ませ歌うメンバーたち。恋の始まりにときめく6人の心とシンクロするように、大勢の人たちもまた、心ときめく想いのボリュームをどんどんアゲだしていた。


 ときめいたハートの鼓動を大きく膨らませるように、6人は『君と週末の秘密基地』を歌いだす。かすみ草とステラのライブは、見ている人たちを、彼女たち自身が飛びこんだ青春の景色の中へ、一緒に物語を彩るキャストとして連れだしてゆく。ちょっぴりの不安を抱えながら。でも、ときめく気持ちに心を押されるように、メンバーたちは、舞台の上で”今、この瞬間のときめいた気持ち”を特別な時間に塗り替えるようにはしゃいでいた。メンバーと同じ動きをしながら騒ぐ観客たちの表情も、何時しか少年や少女たちに戻っていた。


 清楚な、でもロマンチックな歌の風を優しくそよぐように、彼女たちは美しく晴れた声で、『かすみ草の手紙』を軽やかに踊りながら歌っていた。6人が温かい声に込めた歌の手紙が、届いた胸の中に小さなかすみ草の種を植えつけてゆく。自分の心の成長を願うように歌う声に触れ、少しでも想いの養分を与え(エールを届け)られていたら。そんな気持ちに心が染まっていた。


 かすみ草とステラのライブは1曲ごと、いろんな青春の眩しい景色を映し出す。それがたとえもどかしさを抱いた恋心でも。いや、もどかしい気持ちの声を上げるからこそ、その姿にいじらしさと愛しさを覚えてゆく。『改札口までの青春』を通して、そんな淡い恋心に触れながら。でも、その想いを笑顔を浮かべ元気に歌う姿に触れていると、その景色の中へ一緒に飛びこみたい気持ちになれる。メンバーらが無邪気な笑顔でバイバイと大きく手を振る姿に、胸がキュンと鳴った。 好きな人の一番近くにいたいその気持ちこそ、まさに青春だ。


 1曲進むごとに、僕らはまばゆい青春の景色に目を細めてしまう。それくらい眩しい姿を6人は舞台の上から見せていた。『青より青く』を歌いながら、今だからこそ生まれる青春の輝きを謳歌していた。その姿に気持ちをときめかせたフロア中の人たちが熱い手拍子のエールを送れば、大きく腕を揺らすなど、彼女たちと同じ動きをしながら、青春という景色の中へ一緒に染まっていた。『青より青く』が連れだした8月の眩しく青い景色の中、僕らも思い出を彩る一人としてその中へ溶け込んでいたい。打ち上がる花火の音を受け、胸に秘めた想いを零すように歌うメンバーたちの姿の、なんて愛らしかったことか。彼女たちは、今、この瞬間に感じている永遠にしたい想いを、夏の空というカンバスの上へ次々と描いていた。彼女たちの歌う夏の眩しい青春模様に、見ている僕らも同じように心弾ませていた。


 MCでは、満員の観客たちを前に無邪気にはしゃぐメンバーたちの姿があった。「着実に成長を感じれて嬉しいです」と語るメンバーたち。MCでも、心から楽しんでライブをやっている気持ちを伝えてきた。


 次のブロックの前に、1stワンマン公演成功記念で江ノ島へお疲れ会ミニ旅行へ行ったときの模様を映した映像を投影。海辺ではしゃぐ6人の姿が眩しく見える。そんな彼女たちのもとへ流れ着いたのが、手紙の入ったボトル。そのボトルを手にした彼女たちは…。


「届きますように」の声。その後、私服姿に着替えたメンバーたちが舞台へ、ふたたび姿を現した。

 
披露したのが、この日のライブのタイトルにも記した新曲の『ボトルメール』。揺れ動く少女の恋心など、これまでの青春模様を映し出した楽曲とは異なり、未来から届いた想いがこの曲には綴られていた。普通の女の子たちからアイドルになった彼女たちは今、アイドルとして成長の階段を昇り続けている。この歌は、成長してゆく6人に向けたエール??それとも、少し先の自分たちのなりたい姿や、求めたい想い??。6人は『ボトルメール』を、舞台の上で力強く歌い躍っていた。この歌が、これからかすみ草とステラの成長と一緒に、どんな風に成長し、意味を持つのかが楽しみだ。


  彼女たちは少しずつ、でも、着実に成長の階段を登り続けている。メンバーの澄み渡る美しい歌声から幕を開けた『正夢の少女』では、楽曲が駆けだすのに合わせ、6人も気持ちの熱を少しずつ上げてゆく。少女から大人になろうとする心模様を歌ったこの曲は、普通の女の子たちが、アイドルとして一つ成長の階段を昇りだした姿にも重なって見えてきた。胸に抱いた夢や想いは、それを強く信じ続けていれば次第に形を成してゆく。この曲は、かすみ草とステラが初めてワンマン公演を行ったときに付けたタイトルであり、そのときに披露した楽曲だった。「少女からアイドルへ」というテーマを持って行ったワンマン公演を経て、今回の「ボトルメール」公演で6人は、アイドルとして成長してゆく過程の姿を見せてきた。歌詞の一節のように「いつか今日も大人になって 思い出に変わる」のかも知れない。でも、一つ一つの経験に意味を持たせてゆくからこそ、夢見た少女たちは、夢を現実に変えた大人になれば、その姿に磨きをかけ続けていく。『正夢の少女』を聞き、そんなことを夢想しながら、彼女たちのライブを楽しんでいた。フロアのあちこちで飛び跳ねる人たちも登場していたのも嬉しい場面だ。

 
「プレゼントには君がほしいなんて」と歌いだしたのが、キュートでラブリーな甘々ポップチューンの『メルティ・ホワイト』。淡い恋心に触れていると、こちらまでメロメロにとろけそうになる。恋する乙女の心模様を、6人はガールズトークするように。ときに、互いの顔を見ながら歌い躍っていた。恋の妄想を膨らませながら無邪気にはしゃぐ彼女たち。ときめいた6つのハートが、歌声を通して次々と胸に飛びんでくる、そんな気持ちを共有していれたのが嬉しい。

 
かすみ草とステラが最後に届けたのが、『チョコとミント』。舞台の上ではしゃぐ姿が、とてもチャーミングだ。この曲に触れている間中、甘酸っぱいときめきを感じ続けでいた。恋に恋する乙女心を、彼女たちは強気な感情で染めあげてきた。彼女たちは「ニコイチがいい」と歌っていた。それは、彼女たちを応援している僕らも一緒。いつだってニコイチの関係で、互いに永遠の片思いの気持ちを交わしながら、この感情を高めあっていたい。その淡い期待にずっと夢を重ね、これからも彼女たちを追いかけ続けていたい。


 「今日は、本当にこの日をめちゃめちゃ楽しみにしてて。そのぶん、緊張がすごかったけど。でも、緊張が大きいぶん楽しさも大きくて、今はとても幸せです」と、最後に小柴美羽が語っていた。


  かすみ草とステラは、これから1周年公演に向かっていく。この日のライブの続きを、6月の2つのワンマン公演でどんな風に描きだすのか、楽しみが増えてきた。少女からアイドルに。そして、駆け出しだったアイドルが、どんどん美しく輝いてゆく。その姿をこれからも見続けていきたいし、その輝きを見せるための大きな舞台になる2本のワンマン公演へ、とても期待したい。



PHOTO:遠山辰之真

TEXT:長澤智典



■セットリスト


『OVERTURE』

『はじめて君とみた空は青かった』

『君と週末の秘密基地』

『かすみ草の手紙』

『改札口までの青春』

『青より青く』

『ボトルメール』

『正夢の少女』

『メルティ・ホワイト』

『チョコとミント』


かすみ草とステラ インタビュー


かすみ草とステラの未来を示唆した新曲の『ボトルメール』。そして、少女からアイドルへと成長し、さらに輝きをまといだす姿を示す2本のワンマン公演。そこへ向けての想いを語ったメンバーの言葉を、ここに届けたい。



↓↓↓↓↓↓↓↓インタビュー↓↓↓↓↓↓↓↓



新曲『ボトルメール』について…。

比賀ハル 『ボトルメール』の映像を撮った後に楽曲をいただいて聞いたんですけど。今の自分じゃない誰かからのメッセージとか、第三者からの見え方とか、そういう言葉が届いたのかなぁとすごく思いました。『ボトルメール』を聞いたとき、自分が歌詞に出てくる子に似てるなと思ったからなのか、歌詞のシチュエーションに合わせるように、わたし、信号や標識の写真を撮りに出かけてました。
有岡ちひろ『ボトルメール』は、なめらかな動きの振付だから、その表現をいかに出すかがとても大切な曲。そのぶん、他の曲よりも難しい表現力を求められる楽曲だとわたしは思っています。それを上手く表現できたときに、きっと「カステラ(かすみ草とステラ)ちょっと大人っぽくなったね」「成長したね」とファンの方に言ってもらえる曲だともわたしは感じています。これから何回もライブ経験を重ねながら、よりいい曲にしていきたいなと思っています。『ボトルメール』は、楽曲を作る前に、みんなにアンケートを取ったように、みんなの想いも歌詞にも反映されている曲になりました。
小柴美羽  初めて『ボトルメール』を聞いたときから、イントロがすごく印象深く耳に残りました。『ボトルメール』は、今までよりもイントロで伝えられる部分が多い曲。波の音や踏み切りの音など日常生活にある音が響くのに合わせて、カステラと一緒に作ってきたいろんな思い出が蘇ったりするのかなぁと思って。だから、わたしはイントロが好きだなぁって思いました。  1年間活動してくると、だんだんいろんな感情を感じるようになります。活動半年目のときは、半年目でしか感じられない感情があれば、1周年記念ワンマンライブに向かっている今だからこそ、『ボトルメール』を通して感じている想いもあります。一つ一つの感情を大切にしたいのと同じように、この曲も大切にしたいなと思いました。
渡辺萌菜『ボトルメール』は、2月に初めて行ったワンマン公演を終えて以降、成長してきた今の私たちよち向けた、新しい物語に入る序章みたいな曲だなぁと思いました。ダンスも難易度が高ければ、今までの楽曲の中で一番テンポが早かったりなど、ちょっと難しいことに挑戦した曲。そのぶん、さらにステップアップしたカステラを見せれる曲にもなったと思います。
吉川実紅 今までのカステラとは違った感じで、曲調とか雰囲気、歌詞もちょっと大人っぽい気がしています。なので、表現しきれるまでになるには、まだまだこれからです。大人っぽい自分の一面や、カステラの新しい大人っぽさなど、そういうところもこれから見せれるようにしたいなと思っています
鈴森はるな  『ボトルメール』を初披露したワンマン公演のコンセプトタイトルが「ボトルメール」。あのときの公演や、『ボトルメール』という曲自体が、10年後から手紙が届くという設定でわたしたちは伝えました。この曲を歌うことで、「10年後どうなってるんだろうな」とか、カステラの未来について考える機会が増えたなと思っています。それくらい『ボトルメール』は、深いメッセージ性のある歌です。  カステラにしか出せない曲調やパフォーマンスが、この曲には詰まっています。カステラの代表曲という言い方とはしては形が違うかも知れないですけど。「これがカステラだね」といってもらえる曲になったらいいなと思います。新しいカステラの魅力を詰め込んだ楽曲が、また生まれました。



6月11日(土)/1周年記念ワンマンライブ「-前編- かすみ草」@新宿アルタKey Studio。
6月25日(土)/1周年記念ワンマンライブ「-後編- ステラ」@下北沢Shangri-La。
2つのワンマン公演に向けての想い。

比賀ハル アルタKey Studioは、グループのお披露目のステージと同じ場所。丸々1年経った自分たちの姿を同じステージで見せれる場になります。1年前と比べて変わったところもあれば、「やっぱカステラ懐かしいな」っていう風に感じてもらえるところもあったり。『ボトルメール』公演からの繋がりもあるように、カステラらしい物語を感じていただけるライブにしたいなと思っています。下北沢Shangri-La公演は、後編に当たります。前編後編それぞれ見ても、物語は完結するというか、まとまってはいますけど。2つの公演を繋げることによって、カステラの各楽曲のストーリー性の強さなど、カステラの持つ世界観を強めにお届けできるんじゃないかなと思っています。どちらかしか見れない方もいらっしゃると思うから、そういう方々にも楽しんでいただけるようにもしていますけど。でも、両方を見ていただける方には、同じ内容ではないからこそ、そういうところを楽しんでいただけたら嬉しいです。
有岡ちひろ 今回は、二部作公演になっています。カステラの単独公演って、ストーリー性とか、構成が物語仕立てになっているものが多いから、今回の二部作公演も、どんな感じになるのか私たち自身も楽しみです。もちろん、1本1本の違いも感じてほしいですけど。2本合わさることでの物語の深さも味わっていただけたら嬉しいです。この2つの公演を通して、またカステラらしさをお届けできたらなと思います。
小柴美羽  見どころは、前編と後編に分かれていること。2つの公演を並べたのも、前編だけ見ればいいとか、後編だけ見ればいいというわけではなく、ぜひセットで見ていただきたいなという想いがあってのこと。カステラは、毎回コンセプトを立てたワンマンライブをやり続けています。今回の2公演も、1公演1公演が、半分半分になっているのではなく、どっちも100%の一個のもの。だからこそ一つ一つの公演を大切に、両日とも頑張りたいなと思います。2つの公演をやって、それでやっと完成するところがまたいいですよね。
渡辺萌菜 前編後編でストーリーが繋がっているから、結論、どっちとも見ていただきたいです。1stワンマンライブは、私たちがアイドルになる段階。そこで夢を叶えようという第一歩を記した内容でした。次の2公演では、アイドルになった私たちをより深く見ていただけるかなと思うからこそ、また一歩進んだ私たちの物語を楽しんでほしいです。一ついえるのは、今までの等身大の女の子がアイドルになったという世界観よりは、アイドルとしての私たちを強く見せられるところ。そこにも、注目してくれたら嬉しいです。
吉川実紅  1周年公演では、カステラが成長した姿を見せていけるように頑張りたいです。今回、前編後編に分かれているのにも、意味があるからです。それぞれ片方の公演しか行けないよという人もいると思うんですけど。どちらの公演も、来て良かったと思ってもらえる楽しい、記念になるライブに出来るように頑張ります。1周年に向けて、1年間で成長できたところを、みなさんにお見せできたらなと思っています。
鈴森はるな  1周年ってすごく節目となる記念のライブだと思います。今回の2公演は、今までカステラのことを気になってたよとか、1回でも見たことあるよという人が見ても印象に残る、私たちの1年間頑張ってきたことや、これからについてなど、明るい未来をファンのみなさんに与えられるライブにしたいなってすごく思います。  前回のワンマン公演は、「正夢と少女」ということで、アイドルになった私たちを表現したので。今回は、アイドルになって1年経ったんだぞという気持ちが伝わればいいなと思います。アイドルとして成長した姿を、ぜひ見てください。




【関連リンク】

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◇公式twitter https://twitter.com/kastella_ofc

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